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漫画「山奥ニート」・石井あらたさん代表の山奥のシェアハウス

1. はじめに:「山奥ニート」とは?


漫画「山奥ニート」は、和歌山県紀伊田辺の山奥で実際に行われているニートたちの共同生活を描いた作品です。

主人公たちは、現代社会から距離を置きながらも、生きるために最低限の労働を行い、山奥で共同生活を送っています。

本作は、石井さんという実在の人物が行っているこのプロジェクトをもとにしたドキュメンタリー要素の強い物語で、漫画版ではオリジナルのエピソードも加わり、より深いストーリーが展開されます。

2. 原作の背景・あらすじ:石井さんと山奥での生活

この漫画は、実際に和歌山県紀伊田辺の廃校を利用して、山奥で生活するニートたちのリアルな日常を描いています。

冒頭、漫画家棚園正一さんは山奥で生活しているニート達の取材の依頼をうけ、山奥のその施設にやってきます。

そこでは代表の石井さんを中心に、社会に疲れた若者たちが集まり、大自然の中で自給自足に近い生活を送ることで、心の健康や自信を取り戻していく様子が描かれています。彼らは「働きたくないけれど、生きるために必要な分だけ稼ぐ」という信念のもと、現代社会のストレスから解放され、新たなライフスタイルを築いています。

3. 物語のテーマ:「心の保険」とは?

この作品では、共同生活を通じて得られる「心の保険」というテーマが強調されています。社会から離れ、限界集落での生活を送ることで、ニートと呼ばれる若者たちが自信を回復し、仲間とのつながりを再発見していく様子が描かれます。

大自然の中での生活は彼らにとって、ただの逃避ではなく、新たな自分を見つける手段となっているのです。

4. 漫画版の特徴:オリジナルエピソードと取材

漫画版「山奥ニート」は、原作である石井さんのリアルな経験をもとにしつつ、オリジナルエピソードが多く詰め込まれています。

漫画家・棚園さんは、何度も山奥の現場に足を運び、石井さんとの取材を重ねました。そのため、山奥での生活のリアリティや、ニートたちがどのように苦労しながらも生活を立て直していくかが生々しく描かれています。

また、漫画版ならではの視点から、キャラクターの内面に深く迫り、彼らの成長や葛藤を描写しています。

5. 山奥での生活:ニートたちの悪戦苦闘

この漫画の見どころは、山奥での生活がいかに困難であるか、そしてその中でニートたちがどのように適応していくかです。

大自然の中で暮らすことに慣れていない若者たちは、食事の確保や生活環境の整備など、日々の生活そのものが一つのチャレンジとなっています。

しかし、そんな中で彼らが次第にチームワークを築き、仲間と助け合いながら少しずつ前進していく姿は感動的です。

6. 棚園さんの想い:9年越しの実現

「山奥ニート」の漫画化に至るまで、棚園さんは石井さんと出会ってから9年の歳月を費やしました。

2015年、棚園さんは「学校へ行けない僕と9人の先生」を刊行した直後に偶然、山奥ニートの存在を知り、その世界を描きたいという強い願望を抱きました。

そして石井さんに直接お願いし、ようやく長い時を経て、この夢を実現させたのです。棚園さんにとって、この作品はただの仕事ではなく、人生をかけたプロジェクトと言っても過言ではありません。

7. まとめ:新しい生き方を描く漫画

「山奥ニート」は、現代社会に疑問を抱く多くの人々にとって、共感を呼ぶ作品です。山奥での生活を選んだニートたちが、ただ逃げるだけでなく、新しい形のコミュニティを築き、人生の意味を見つけていく様子は、多くの読者に新しい生き方のヒントを与えてくれます。

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